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離れて暮らすご実家のお困りごとについてみんなで話しました!~その3 トイレの寒さのこと~

更新日:2月10日





自分が年を重ねるにつれ、自分の親たちも間違いなく高齢になっていき、今までできていたことが少しずつできにくくなっていくのを目の当たりにすることが増えて行きます。


実家から離れて暮らす子供世代にとって、高齢の親世代への心配事が少しずつ気になり始めます。

特に、築年数の経っている家は、バリアフリーへの配慮がなされていないことが多く、安全に暮らせないのではないか、などの不安が日々膨らんでいきます。


そんな不安や、どうやって少しでも安心できる日々を手に入れられるかなどを、シェアしてみよう、との思いで仲間内の座談会を開催しました。


 

事前アンケートにお答えいただきました!


当日の所要時間は1時間。

なるべく効率的に進められるよう、事前にアンケートにお答えいただき、ご質問などをいただきました。

しかしながら、参加者の皆さんのご心配事がたくさんあり、時間内に全部についてお話することが出来ず、やや消化不良気味で終了となってしまいました。

せっかく書いていただいたので、ブログでその内容に触れてみたいと思います。

ご質問のボリュームがありますので、何回かに分けてお話しすることにします。


当日のお話の内容やアンケートに書かれていた心配事は大きく分けて5つ。


1.家の老朽化

2.浴室に関すること

3.トイレ・キッチンなど浴室以外の水回りに関すること

4.古い家具など、ご実家に残されたモノたちの片付けのこと

5.漠然とした不安


今回は、3の家の浴室以外の水回りに関するお悩みごとのなかで、トイレのことについて、アンケートのご質問をふまえながら書いてみようと思います。



トイレはなかなか悩ましい


トイレのお悩みは大きく分けると4つ


1.寒い

2.狭い

3.廊下などと段差がある

4.現状に何を加えればいいかわからない




ただ、トイレの造りや位置する場所はそのお宅によってバラバラ。

また、戸建てとマンションなどの共同住宅では考え方全く違います。

ケースバイケースすぎて、なかなかひとくくりにお話しするのが難しいのが現状です。

今回のブログではトイレのお悩みの中の一つ「寒さ」について書いてみます。



寒さの原因と対策


そもそもトイレは大体の場合、あまり日の当たらない位置に配置されていることが多いので、寒い季節にはより寒くなりがちです。

築年数の経った家では断熱材が不十分だったり、サッシの性能が今より劣っていたり、床がタイルなどの冷たい素材だったりとさらに寒さが増します。


1. 補助暖房の設置


寒さ対策として一番簡単なのは補助暖房の設置です。

人感センサー付きのファンなどが数千円からあります。

トイレは一畳ほどの広さのことが多いので、小さなもので十分です。


トイレや洗面所用に照明器具と暖房(送風だけもできます)が一体になっているものもあります。

シーリングライトであれば取り付け可能な場合が多いですが、ダウンライトの場合は施工店に相談が必要です。


もし通常の便座であれば便座を暖房便座に変えるだけでも暖かさは増します。


ただ、洗浄便座が一般的になる前に建てられたお宅の場合、トイレの中にコンセントが無いことがあります。

配線が露出になることもありますが、電気工事で追加することは可能なので、工務店などに相談してみるといいでしょう。


2. 床の貼り替え


タイルやモルタルなど物理的に冷たい感触の床材の場合、ご予算があれば貼り替えをお勧めします。

これらの床は、感触が冷たいだけでなく、固いので転んだ時などの衝撃も大きくなります。


トイレの床材で一般的なのはクッションフロアー(CFと言われています)で比較的安価で施工も簡単です。

名前の通り「クッション性のある塩化ビニール素材でできた床材」です。

耐水性が高く、アンモニアに対する耐性もあるのでトイレに適した素材です。

消臭機能が付いているものなど多機能なものもあるので、状況に合わせて選ぶのがいいでしょう。

ただ、素材が柔らかいため耐久性はフローリングに比べると劣ります。

重い物を置くと跡が残ったり、尖ったもので傷ついたりしやすい、と言うデメリットがあります。

車椅子を使う場合はおすすめできません。


似たような素材で塩ビシート(塩ビタイル)があります。

クッションフロアーに比べると単価が1.5倍以上になります。

こちらは、高齢者施設にも使われているので、車椅子対応、滑りにくい、クッション性が高い、土足OKなど機能が充実しています。


どちらの床材も色・柄が充実していますので、周囲の色に合わせたり、好きな柄を使ったり楽しみながら選ぶことが出来ると思います。

写真は木目調の塩ビシートを実際に貼った施工例です。(障がい者グループホーム心空Ⅱ

パッとみただけではフローリングとほぼ変わりません。





タイルなどの床にマットを敷くことで、冷たさを軽減する、と言う方法もありますが、応急措置として考えたとしても、長く使うことはお勧めしません。

マットごと滑って転倒したり、使う方の状況によっては頻繁に洗濯が必要になったり、マットが不衛生になったり、と言うこともあるので注意が必要です。


3. 窓周りの断熱化


壁内部の断熱材が不足していることに関しては、これを補充するにはちょっとお大掛かりになってしまいます。

トイレに窓がある場合、これを断熱化することで寒さが軽減できます。


断熱サッシに変えることが出来ればいいですが、これもかなり大事になります。

そんな時は内窓をつけることをお勧めします。

例えばリクシルならインプラスと言う商品名。



トイレに限らず、リビングなどの部屋や浴室にも設置できますし、補助金が来年度も延長して申請できることが決まりましたので、検討してみるといいと思います。

断熱だけでなく、防音も期待できます。


3. 見た目の暖かさ


築年数の経ったお宅の水回りの内装の色にブルー系などの寒色が使われていることが多々あります。

寒色は心理的に冷たさを感じるので、実際の温度よりもより寒々しい気持ちになりがちです。

ご予算があえば、壁紙や床材の色を暖色系に変えてみることもおすすめです。

色と温度による心理的な作用を考えてみることも大きなポイントです。




以上、今回はトイレのお悩みの一つである「寒さ」について、書いてみました。


次回は「狭さ」のことや「段差」について書いてみようと思います。




オンライン相談も受け付けています。




























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