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2階建ての住宅を2世帯住宅に!③        2階にもお風呂を作ろう!

更新日:2023年11月8日




軽量鉄骨2階建ての住宅を二世帯住宅にしたい、というご依頼をいただきました。


ご夫婦二人のお住まいでしたが、とても残念なことにご主人が急逝してしまいました。

お一人になってしまったお母さまを心配した息子さんご夫婦が二世帯住宅を申し出た、という経緯です。



~二世帯住宅の間取りの種類~



二世帯住宅の間取りの種類は、大きく分けて3つのタイプがあります。


1.完全同居型(共有型)

   各世帯の寝室以外を二世帯で共有する住宅


2.完全分離型(独立型)

   各世帯の生活空間を玄関から完全に分けた形の住宅


3.共有型(部分共有型)

  住宅の一部分(玄関・浴室など)だけを共有し、それ以外のスペースを各世帯で分離す  

  る住宅



今回のご家族は、親世帯・子世帯とも仕事があり、生活時間帯が違うため、「完全分離型」とすることになりました。




前回までのブログでは、外階段と玄関を新設した様子と個室をつなげてLDKにした様子をお伝えしました。


詳しくはこちらをご覧ください。





~水回りを世帯ごとに完全に分ける~



個室がメインの2階を、息子さん世帯が2階だけで生活できるようにプランニングしたのがこの形。


生活時間帯が違う2つの世帯が、お互いになるべくストレスを感じないように暮らすには、それぞれにキッチンやお風呂などの水回りがあることが望ましい、とされています。


お互いを気にすることなく、食事をの支度をしたり入浴したりできるから・・・。




今回はこのお宅のお風呂回りについてお伝えします。


図面で言うとこの色のついた部分




~ウォークインクローゼットをユニットバスに~



2階で手を加えていないのが、寝室とトイレ。


息子さんご夫婦は、ご結婚時に購入した家具があり、洋服の収納はそれで大丈夫とのことでしたので、寝室に造りつけの収納はやめることにしました。


同様にウォークインクローゼットも必要ない、とのこと。


では、そこをお風呂にしましょう!



広めのウォークインクローゼットの場所にはユニットバスを設置してもちょっと余裕があります。



寝室から入るウォークインクローゼットを




廊下側から入るユニットバスへ




~使えるモノは再利用!~



トイレの前の廊下にあった洗面台はまだまだ使えそうなので・・・





新設した洗面脱衣室に移設します





せっかくなので壁の厚みを利用した棚も付けました。


奥行きは10cm強ですが、化粧品や歯ブラシなどの小物は十分置くことができます。





洗面台があった場所には収納を作ります。





この収納の扉は、子供室Bにあった収納の扉を再利用しました。





すべての扉が再利用できるわけではありませんので、必ず確認してくださいね。




~壁の一部に「エコカラット」を使う~



今回の工事では、お客様のご希望で、「エコカラット」という材料を、水回りも含めた各部屋の壁の一部に使用しました。


「エコカラット」はLIXLの商品で、湿度を調節したり、においや有害物質を低減したりする機能を持つ建材です。




詳しくはこちら




エコカラットには色や柄がたくさんありますので、使い方は色々。




リビングルームでは、テレビを置く正面の壁に使用しました。



同じ色を一色で、とか、濃い・薄い・大・小をランダムにとか、好きなように組み合わせることができます。

この部屋は、最初からこういうパターンになっているものをお客様が選びました。




トイレは壁紙だけ張り替えたのですが、ここもこの正面の壁だけエコカラットを貼りました。

ちょっとしたポイントになりますね。


壁紙の色に近いアイボリー系の中からプレーンな無地とでこぼこの柄を組み合わせてみました。




洗面所の壁(洗面台と反対側)にも。



こちらは、トイレと同じ色柄を横使いに貼ってみました。




寝室も造り付の家具などはそのままで、壁紙を張り替えました。

家具の間の壁もエコカラット。






ここは、細いストライプの柄を、縦横互い違いに市松模様のように貼ってみました。

そのまま全部同じ方向に貼るよりも、変化が出て、味があります。



リビングルーム以外のこれらの貼り方、色、柄選びは、私ともう一人のスタッフがLIXILのショールームに行き、実際のサイズのものをいろいろ並べてみてご提案しました。


カタログの写真だけで選ぶと、色や質感が違うことが多々あるので、ショールームで確認したり、それができないときには現物見本を送ってもらうことが必須です。


間取りが変わらなくても、壁が変わるだけで、気分も変わりますね。




~少しのすき間も無駄なく使う~



寝室のウォークインクローゼットを浴室に変えたときに、少しスペースが余りました。

ユニットバスを大きなものに、という選択肢もあったのですが、予算の関係で大きさは今回のタイプになりました。

と言うことで、ちょっと残った部分はカウンターを付けて、息子さんのパソコン作業スペースにすることに。


ここまで奥様が主導の色選びでしたが、ここだけは息子さんが選びたい、と言うことで、息子さんがお好きなグリーンの壁紙をチョイス。




完成の写真が無いのですが、コンセントに下にカウンターが付いて、椅子に座って作業するスペースになりました。




~私からのプレゼント~


今回のリフォームの完成にあたり、私からお母さまと息子さんご夫妻にささやかなプレゼントをさせていただきました。



書家として活躍している同級生にお願いして、書いていただいた「書」です。




息子さんご夫妻には、赤ちゃんと3人の新しい暮らしが楽しいものになりますように、という願いを込めて「楽」の文字を。



無理を言って優しいピンクでかわいらしく書いてもらいました。




お母さまには、息子さん家族との生活がますます幸せなものでありますように、と、「幸」の文字を。




お母さまは美容院を経営されていて、ご自身もとてもスタイリッシュな方なので、そのイメージで、さらに趣味のお茶のための炉がある和室に飾っても違和感のない書体で書いていただきました。



私のわがままを聞いてくださり、素敵な作品に仕上げてくださった書家、三上石城氏に感謝です。




~リフォームを楽しみましょう~


リフォームは新築と違って、様々な制限があります。


最初に思い描いていた理想そのままにはならないことも多いけれど、反面、制限の多い中でアイディアを出し合い、より快適な空間を作っていくことができる醍醐味もあります。


お客様がこんなことできないかも、と思ってらっしゃることでも、ちょっとやり方を変えればできることもたくさんあります。


最初からあきらめずに、設計者や施工会社に想いを伝えてみましょう。


ご予算、工期などで、できないこともあるかもしれませんが、そのときは優先順位をつけて考え直せばいいので、まずはやってみたいことを全部お話ししてみることをお勧めします。


お住まいをより快適にするための豊かで大切な時間を楽しみましょう。











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